翌朝、目が覚めたのは午前5時前。
窓の外がなんとなく明るい。ん?今朝は晴れてるかな、と淡い期待を抱いて二度寝して再び目が覚めた時、
小屋からは見事な朝焼けを眺めることができたのです。

昨日出向いた富士山が見えるポイントまで行っていたら、きっと見事なシルエットの富士を眺めることができただろうなぁ・・・、と後悔してももう遅い・・・。
鳳凰三山-その1は
コチラ鳳凰三山-その2はこれ
鳳凰三山-その3は
コチラ朝食後の出発準備もいつもより手早く(笑)、6時50分に宿を出発です。
小屋を出てしばらくはしらびその林の中につけられた登山道をぐんぐん登っていきます。このあたりも霜の影響で登山道のえぐれかたが凄まじく、5年後にはすっかり様相が変わってしまうのでは?と思うほど。

30分弱で林が終わり、小屋からも一部覗いていた砂地の斜面に出ます。もうあと少しだな、とおもうのだけれど、それが罠・・・。

見上げると、澄みきった青空と葉をおとしたダケカンバの白とのコントラストが見事!

でも歩くのは一苦労・・・・。足元はこんな感じなんです。

右前方に姿を現したオベリスクを励みに一歩一歩地道に高度を稼ぐ以外に道はない(苦笑)。
太陽に照らされた半月も青空にぽっかりと浮かんでます。

後ろを振り返れば、観音岳の稜線にはこれまたくっきりとした富士山が!!

小屋を出発して50分余り、ようやく地蔵岳オベリスクの基部に到着です。
見る位置によってガラリとその印象が代わる地蔵岳のオベリスク、これからたっぷりとお楽しみを。

基部には地蔵が沢山ありました。

基部から見て左側には、脇を進む道があるようで、そこに行ってみると・・・・、
いきなり視界が開けて甲斐駒ケ岳の勇姿が飛び込んできました。

回れ右すると、富士山も稜線からすっかり姿を現してます。雲海の上に突き出た富士山。
まさに「あーたまをくーもーの~、うーえにだ~し~」、思わず懐かしい唄が蘇ってきます。

基部から賽の河原方面に少し歩いたところから見たオベリスク。

もう少し離れて、アカサワヌケの頭へ向かう途中から。

やっぱりやや高いところから見たほうがカッコよく見えますね。
こちらがアカサワヌケの頭からみたもの。オベリスク先端よりも5mほど高いところになります。

このあたりから撮った写真がガイドブック等でも最もよく使われているみたいですね。
個人的には、一枚前の写真のあたりの方が好きです。
時間があれば、オベリスクに登ってみたり、もっと周囲を探検してみたり、コーヒーの飲みながらのんびりただ眺めていたい、絵も描いてみたい。次回来る機会が作れたら、丸一日、ここでのんびりと過ごす計画を立てて来たいなあ、という思いがより一層強いものになってきました。
そこからちょっとだけ視線を南西の方にうつせば、雪をかぶった北岳がくっきり。さらには間ノ岳、農鳥岳と南アルプスの3000m峰がすぐそこに。

オベリスクの向こう側には八ヶ岳連峰も全て見渡せます。

今日の行程の予定時間は7時間余り。天気の方は当初心配していたほどではないようですが、かといってのんびりしているわけにもいかないので、とにもかくにも観音岳目指して出発。いったんここから鞍部へと下ります。
その鞍部にて、ちょうど良い所に影が出来ているのでお決まりの記念撮影(笑)。

紅葉の最後の名残を惜しむかのようなカラマツも、太陽の光を受けて輝いていました。

ここは風化した花崗岩が崩れて沙上になっている場所。遠目でみると、「あれ、雪?」と思うほど真っ白。

露出した花崗岩と自然が作り出した造形美を眺めて歩くのもまた楽しいもの。
こんな風に人の横顔?と思える岩も!?

鞍部から再び登り始め、視界の開けたところから後ろを振り返ると、もう地蔵岳はかなり向こうに。
左に見えるピークがアカサワヌケの頭です。このあたりから眺める景色はやはり初夏からの緑が濃い季節の方が映えるようですね。

鳳凰小屋からのショートカットコースとの合流点に到着。
昨日のうちに地蔵岳まで足を伸ばした二人組は、今日はこのショートカットコースを上がっていく、と言ってました。ここに着いたのが9時ですから、およそ1時間半の時間短縮になりますね。

「観音岳まであと40分!? 結構あるなぁ・・・」と稜線を見上げながら少々タメ息が出てきますが、そんな時は振り返ってオベリスクを眺めて気を取り直すのです。

だいぶ高度もあがってきて、さっきは隠れていた甲斐駒ケ岳も視界に入ってきました。
急登も越えて観音岳の山頂が目に入ってくると、あとはなだらかな稜線を残すのみ。
周囲を見渡せば青空と絶景の山々。頂上はもうすぐそこ。自然と顔もほころんできます。

顔がほころんでくる理由はもう一つ。どうやら予定よりもかなり時間を稼げたようで、この調子なら山頂でゆっくりとコーヒータイムが取れそうなんですね(笑)。
登山道脇にある無数の花崗岩、風化が進んだ表面をみていると、長い年月の経過と厳しい環境にあったことが容易に想像できますね。

9時25分、観音岳山頂に到着です!

つづく
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- 2012/11/11(日) 21:29:09|
- 山
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
本当にこんなに景色がいいと楽しめますね!
朝食は玉子かけご飯でしたか?
鳳凰小屋からオベリスクに向かって登った人達は、やはり砂で滑って大変!と言ってる人が多かったと思います。
ところで鳳凰小屋から観音岳へのショートカットコース、小屋の脇の川を渡ると、ハシゴがかかってましたよね、
あのハシゴを使ったら引っくり返らないのかしら?と心配になりました・・(^^;
- 2012/11/13(火) 12:20:17 |
- URL |
- #-
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あらら!前のコメントに名前が載らなかった・・(^^;
- 2012/11/13(火) 12:21:27 |
- URL |
- whitebird #-
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カラマツの黄金色がいいですね~。
この時期そちらの山々がうらやましいです。
こちらはラッセルしてまで登ろうと思いません。>_<
- 2012/11/14(水) 08:44:31 |
- URL |
- あか #mQop/nM.
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whitebirdさん:
朝食、はい、卵かけごはんしましたよ!
観音岳へのショートカットコースにあるはしご・・・、水場の所にはいったんですけど、ハシゴには気が付きませんでした(苦笑)。 ひっくり返りそうなくらい垂直なんですか??(怖!)
あかさん:
そっちはもう冬山到来ですよね。
雪のある山は好きだけど、ラッセルは苦手デス、はい!
- 2012/11/14(水) 21:21:37 |
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- BK #-
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タカコさん:
空気が澄んでいたのと適度に雲があった御蔭で、素敵な景色と変化が堪能出来ました!
朝焼け・夕焼けのオレンジが綺麗なのは、グラデーションがかかっているせいじゃないか、と。単調な色合いよりも変化に飛んでいる方が印象に残りますからね。
- 2012/11/15(木) 21:29:42 |
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- BK #-
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