本日も好天。朝日に照らされて至仏山も輝いてます。
残雪の尾瀬ーその1は
コチラなんだかんだで、結構歩きましたとさ。
竜宮小屋 7:30 ー 8:01 見晴 ー 8:26 東電小屋分岐 ー 9:00 東電小屋 9:12 ー 9:42 ヨッピ橋 ー 10:26 牛首 10:34 ー 11:17 山の鼻 11:45 ー 12:55 鳩待峠
この日の同宿者は、我々以外に7名、年配の方達ばかりで、うち5名はしっかりとした三脚持参の、写真撮影が本命かな、と思われる方。朝起きて窓越しに至仏方面を覗いてみると、既に竜宮十字路あたりに繰り出してシャッターチャンスを伺っている様子だった。我々も朝食前に散歩がてらの写真撮影に出かけた。
至仏方面はクリアな視界が広がっていたが、燧ケ岳方面はうっすらと霧がかかったような幻想的な雰囲気が広がっていた。盆地地形の尾瀬ならでは、の朝の光景だ。
小屋正面から燧ケ岳方面を望む

気温は5℃前後、まだ雪原の雪は固くしまっていて歩きやすいけれど、陽が上り気温の上昇と共にザクザクになって歩きにくくなってくるのだ。

木道を外れて至仏山を眺めるなんて、残雪時のみの贅沢。

朝食時に今日の予定をあれこれ打ち合わせる。
周辺を散策することは既に決まっていたけれど、Outをどうするか?については少々意見が割れていた。が、二人ともに一致していたのは「長沢道は通らない」(笑)。
登り口は既にはっきりとわかっていたけれど、さすがにあそこをもう一度登って帰ろうと言う気にはなれなかった。
で、対案として出されたのは、相棒のいう、見晴から富士見峠に上がって富士見下に下るプラン。やっぱりマイナールートが好きなようだ(笑)。が、このルートも、長沢道と同じ位マイナールートの範疇に入る(と思われる、
特に今のシーズンはね)為、僕が却下。ということで、残るは山の鼻~鳩待峠に出るプランしかない。結局、当初考えていた、いわゆる「ヘタレルート」に帰路は決定したのであります。往路に歩いた林道沿いのふきのとうは諦めざるをえない・・・、残念。
ならば、尾瀬ヶ原の散策をたっぷりしましょうか、ということで、ここから山の鼻にまっすぐには向かわずに、まず見晴へ(全然反対方向・・)。そこから東電小屋を経由してヨッピ橋を渡り、牛首~山の鼻、というルート。一応、宿の主人に木道の様子などを聞いてみると、一部出ていたり出ていなかったり、という感じだそうで、分岐の標識は既に雪の上に出ている、とのこと。ならば問題なかろうということで、7時半に出発~。
ちなみにこのルート、まぁ言ってみれば、五角形の4辺を通って、隣の頂点に行くようなモンです。
見晴に向かう木道はこのように半分くらいは雪が溶けてます。正面に見える燧ケ岳も、昨日は見えていた山頂付近のうっすらとした雪化粧もすっかり落ちていた。

見晴の十字路。分岐を見落として行き過ぎてました。

東電小屋分岐への途中で見かけたリュウキンカ。東電小屋の先でも群生が見られた。

出てます、ミズバショウ。ニョキニョキと!

出始めの頃は葉がまだ育っていないので、白一色。

枯れた笹を突き破ってニョキッ! 左の葉はシカに食われたあとに霜でやられたせいでしょうか、黒ずんでます。

東電小屋分岐あたり。積雪は30cm程度といったところ。奥のほうが赤田代方面。

地図と踏み後をにらめっこして、方向が間違いないことを確認して出発しようとしたら、ベンチの横に何やら長方形の物体が目に入った。あら、誰か携帯落としたようで・・・。
開いてみると電源が入っており、落としてからさほど日数は経ってないようだ。
このまま置いておいた方がいいかな、とも思ったが、なんとなくどこかの小屋か、山の鼻のビジターセンターあたりに届けておいた方がいいかなぁ、という気がしたので、ひとまずポケットに入れて歩き始めた。
途中、踏み跡が良く分からなくなったが、前方に林が連なり、その向こうに大きな川の流れが見えた。地図を取り出すとルートはこの川(ヨッピ川)を渡っている。もう少し前進してみると、やや右手の方にはい、ありましたよ、橋が。

橋を渡ると左手に大きな木があり、枝の先端には今にも開きそうな芽がとても目立っていた。それを撮影している時に、横で「うわっつ!」という声が聞こえた。振り向くと、相棒の片足がスッポリと雪の中に埋もれている。傍らには木道の木が露出・・・、はい、豪快な踏みぬきをしてました(苦笑)。
「だから、木の脇は危ないんだってば」
ねこやなぎ? これを撮っていたら・・・

あらまぁ、豪快な踏み抜きを・・・・。

それから5分もしないうちに、もういっちょ!

ミズバショウに混ざってニョキニョキと出てきているのは、ギョウジャニンニクか?

東電小屋に着くと、丁度掃除の真っ最中。小屋のオープンは昨日の土曜日だったそうな。どちらから?と山でお決まりの会話をすると、やっぱり言われた、「お客さんも結構モノ好きなタイプだね」。そりゃそうでしょう、この時期にわざわざ富士見峠経由で来たり、ぐるりと遠回りして鳩待に出る、なんてね。
そこで、思い出したように、先ほど拾った携帯を相棒が取り出し、小屋の方に尋ねてみた。なんとまぁ、そこで働いている人のものでした。なんでも昨日、赤田代方面に散歩にいったそうで、帰りに分岐のベンチで寝っ転がっていたそうで。多分その時にポケットからポロリしたんだろうな、と。やっぱり拾っておいてよかった!
東電小屋の先で。雪解け後、いたるところでミズバショウが芽を出していますね。

ヘビのようにうねりながら続く木道。

ヨッピ橋をわたってその先にある竜宮分岐。このあたりはまだ残雪たっぷり。

二本の木道の間が所々雪が落ちているところがあり、そこからもミズバショウがニョキニョキっと。

溶けきっていない雪が水面の下で、空の青を反射させて幻想的な色合いを醸し出してます(が、写真にうまくおさまらない・・・・)。池塘の有無や水深、植生の違いによって、残雪量の違いが大きくでるようです。

牛首へ向かう途中。手前が22年のもので、向こう側がH23年のもの。このあたりの木道は全て東電マークが入ってます。

牛首分岐。このあたりはかなり雪が溶けてます。

逆さ至仏が見られる有名な所。今日はさざなみが少々あって、ユラユラの逆さ至仏。

↑落ちたら冷たそう・・・。
何コレ? と思いきや、ワタスゲ、でした(後で判明)

絶妙な色合いを醸し出す湿原の残雪。もっと濃いブルーだったんですが・・・。

11時過ぎ、ようやく山の鼻に到着。ぐるり遠回りしてほぼ9kmほど歩いたことになる。
心はすっかりコーヒータイムになっていたので、ここで小休止をとることにした。
11時45分、小腹も満たして残り4km余りの散歩に出発~。まぁ1時前には鳩待について、いったん戸倉に出てそれから車を回収しても2時過ぎには温泉だな・・・、と皮算用してみたりする(が、これがホントに”取らぬ狸の・・”になってしまったとは・・・)
残り4kmほど、鳩待峠までは概ね上りの山道になる。ここも木道がほとんどだが、残雪もたっぷりあるということで、踏み抜きしないようにいまいちど気を引き締めて歩き出す。
何度目か知らないが(苦笑)、ミズバショウ・にょきにょき。

途中にあった道標は、まだこんなに埋もれてた。

12時55分、ようやく鳩待峠に到着。やはり残雪あり、の山道4kmあまりは手ごわかった。やはり一時間で抜けるのは無理だったようで・・・。
峠に着いてあたりを見渡すと駐車場には20台ほどの車が停まっていた。が、やはり最盛期前の平日、乗り合いタクシーは一台も無し。となるとあとは路線バスのみ。時刻を確認すると次は13:40、あちゃー、やっぱりコーヒー我慢しておけば良かったかな、と後悔するも時既に遅し。まぁ急ぐ旅でもないので、甘栗食べながらのんびりバスを待つことにした。
路線バスで戸倉に戻り、そこからタクシーで富士見下の駐車場まで戻ったあと、ちょいと周辺を散策。何の為に??? はい、ふきのとう探しです。
道路脇の斜面や、ちょっと入った笹藪の根元にいくつかあったけれど、標高も低いせいか、ほとんどが育ち過ぎ。そんななかで、比較的閉じている奴を数個だけゲットして帰路に着く。
帰りの立ち寄り湯は「花咲の湯」。140号から5km程離れていて、山の中に忽然と現れる、かなり綺麗な作りの立ち寄り湯。平日とはいえ、こんなに空いてて大丈夫かな、と心配になるほどだったけれど、やっぱり山登りのあとの温泉は最高です。
帰り際に店頭で売っていたギョウジャニンニクとウドを購入し、本山行最後のイベント、去年も寄ったあの食堂へ。名前は忘れてたけど、店の場所はしっかりと覚えており、今年も無事(?)その場所に店はありました。のれんも出ており営業中の札がかかっていて一安心。
ざるそば定食、山菜と野菜のてんぷら盛り合わせです。

山菜の天ぷらが絶品。箸休めの品もおばちゃんお手製です。
尾瀬方面から沼田ICに向かう途中、吹き割りの滝を過ぎて、老神温泉入口の信号を超えて、やや上り坂になっているその終点あたり、左側にある「あずま屋」という食堂です。
多少の珍道中(?)はあったけれど、天気にも恵まれて充実した山行になりました。膝がどうのこうの、といってた割には、総歩行距離24kmと、かなり欲張ってしまったけれど、なんとか無事終えてホッと一息、です。
これで尾瀬も三回、あとは草紅葉の季節に行ってみたいですね。
その時もまたマイナールート経由全開になるでしょう(笑)。
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- 2012/05/22(火) 22:29:09|
- 山
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whitebirdさん:
マイナールート、とは言っても、一応正規の登山道ですしね。
中学生の頃は、近くの山をそれこそ藪こぎしながら縦横無尽に駆け巡ってましたけど、もうそんな無茶できません(苦笑)。あの頃の方向感覚があったら、今頃は丹沢の藪漕ぎに生きがいを見出していたかも!?^^
- 2012/05/23(水) 21:29:04 |
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タカコさん:
確かめました、ねこやなぎ、です。
芽吹く前のこの一瞬、なにかこうエネルギーを感じるんですよね。
逆さ至仏も、もう少し風が収まってくれていたら、もっとくっきり映るんですけど・・・。またの機会を狙います!
あかさん:
あらま、残念・・・。
遠方から応援してます^^
- 2012/05/25(金) 22:05:11 |
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