Mt.Evans/標高4350m、コロラド州Fourteenersの一つ、に登ってきました。
昨年、タッチの差で山頂までの道路がCloseになっていたため(LayborDayまで)、湖から少し登って4000m越えだけを達成して無念の帰国をしたんですが、その時につぶやいたセリフ「またな・・・」を現実のものとしてきました^^

山頂まで道路がOpenしている間にいく、という選択肢もあったんですが、諸般の事情から日程的に間に合わず。
ならば歩いていけばいいじゃん、となったわけです。去年は何も準備してなかったので「見るだけ~」で我慢しましたが、今年はちゃんと装備もそろえて(とは言うものの、普通に登山の準備をしただけでOK)向かったわけです。
直下の湖(約3900m)から400mほどの標高差ですけど、未知の領域である4000mを超えるとなると、さてどんなもんかな?と若干の不安を抱えつつも、この夏の一番の楽しみの一つ、だったのです。
ぐるりと周遊のコースをとって歩行距離およそ6kmほど。標高を勘案しても3~3時間半くらいでクリア出来るかな、との思惑は、さていかに!?
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エコーレイクの先にあるゲート前にある看板。
山頂標高が4346.5mとあるけれど、そこは大きな岩がゴロゴロしていてピークはどれ?といわれてもよくわからない。見た感じ一番高いアレかな?とおもうあたりが4350mで、小さな識別票のようなものが埋め込まれているのが4346.5m地点なのかもしれない。ググるとたいてい4350mと出てくる。

簡単なマップを(AllTrails.comより)。

SummitLakeの右側あたりが駐車場。湖の北東側にそって赤いトレイルを反時計周りに頂上を目指す。下りはそ山頂へ通じる道路へ一直線に降りる。地図上、山頂からもう少し左側には湖そばまで通じているルートがあるらしいけど、そこはいわゆる”クライマー”ルートで、一般の登山者が通れる道ではない。
スタートはサミットレイク湖畔、予定よりも30分ほど早く10:30にスタート。
表記のある標高12830feetに合わせたつもりだったけど、ちょっと違う!?^^;

去年到達したのが中央やや右に見える小ピークの少し手前。そこからさらに稜線をたどって湖をぐるりと回る形でトレイルがある。

途中、ポストのようなものがある、ほぼ4000m地点。世界一高いところにある郵便ポスト、なんかではなくって、ペットのフン処理用の袋が入っていた。

この先、去年はとりあえず稜線へ出るルートを取ったが、まだ断崖沿いにルートがつけられているようなのでそのまま進む。あとで調べてみたら、かなり奥まで進むことが出来るようになっていた。もっとも奥まで行くと最後はクライマールートになってしまい、僕らでは手も足も出なくなる。

適当な所に稜線に上がれるところを見つけたので、このあたりで進路変更する。

ごつごつした岩の合間を縫って稜線上を進んでいく。

足元に生い茂っていた草が姿を消し、岩のサイズが大きくなってくると、山頂までの行程のうちの1/3あたりに相当するMountSpaldingが見えてくる。

「ようこそ」と出迎えてくれるかのような門構えの岩が歓迎してくれる。だれか掘ったのかな、と思うくらい(笑)。

去年は見ることのなかった、反対側からみたサミットレイク。

まだまだ先は長い・・・。

全くの普段着で、水だけもってこのあたりまで散歩しにくる人は割といるようだ。しかしここはまだまだ序の口、目指すのこの先のピーク(写真中央やや左)なのだ。湖からここまで一時間半。後半を考えてあえてゆっくりめのペースで登ってきたけど、案外かかったなぁ、という感じ。先を見るとうーむ、あと2時間はかかるかな・・・。
ちなみに呼吸は全く苦しくない、けど、足を動かすと酸素が少ないなぁ、というのを実感する。
肺よりも先に脚(というか筋肉)の方が空気の薄さを実感している様子だ。
ここからいったん鞍部に降り立って、湖とは反対側の、稜線の南側(写真左側)を歩いていく。

鞍部に降り立ったところ。左上に見えるピークはエバンスのそれではなく、手前にある名もないピーク。50ちょっと下っただけだけど、このあたりは低草が元気よく一面に育っているのにはびっくり。

中でも面白い形をしていたのがこれ。イワベンケイに似ているけれど、名前はわからず。
若いのは緑一色だけど、まるで紅葉が進んでいるかのように色づいているのが面白い。

「これ、かなり大きいよ」「こっちの方が色合いがきれい!」などと探し物でもするかのようにきょろきょろしながらだらだらとしたトレイルを再び上がっていく。こんな所作も高い標高とあまり変化のない景色に飽きてきた自分の気を紛らわすためのものだったのかも・・・。
気が付くと足元は再び御覧のような岩ばかり。途中休憩したMt.Spaldingも眼下に見える。Mt.Spaldingから先に進んできたのは、我々と後続のカップル一組のみになっていた。

さて、ここらあたりからが最後の難関。御覧のようなごつい岩の斜面をひたすらトラバースしていく。トレイル自体は数多くのケルンが置かれているので迷うことはないが、既に4200mを越えているせいか、数歩歩くと足にくる(苦笑)。一人カモシカのように飛び
跳ねて歩を進めていたのは、もう一組のカップルのにーちゃん一人だけ。相方の女性は数歩歩くたびに岩に座って呼吸を整えているようだった。とはいえウチらも似たり寄ったりだったけど^^;

また、コース自体が進行方向に対して左にカーブしていること、斜面中腹にいるため稜線がわかりにくいこと、そしてなにより目標とする山頂が隠れて見えないこと・・、そんな要素が重なって、山頂までずいぶん遠回りしているんじゃね?という疑念が湧き上がってくるのには参った・・・。

やや岩の様相が変わってきたかな、と思ったら突如目の前に白く動くものが!
そう、マウンテンゴート。山頂付近によく出没する、と聞いていて、是非お目にかかりたいなと思っていたら、ひょっこりと現れたのである。前方を歩いていた相方は数メートルの至近距離でお見合い。その機を逃さず撮ったのがこの一枚(by相方)。自分は気が付くのが遅れてカメラを取り出したときには悠然と数メートル上を歩いて過ぎている姿を撮るのが精一杯だった。

「そろそろなんじゃない?」
そう、マウンテンゴートがいるのは山頂付近、と聞いていたのでここで元気百倍。すると、湖から見ていたなんとなく見覚えのあるピークが岩陰からひょっこりと顔を出していた。

それがピークであると決定づけられたのがこの人工物(歩いているときは道路よりも先にこれが先に目に入った)。コロラド大学の山頂観測所らしい。

最後の九十九折りをショートカットしながら登っていく。途中で駐車場全景が見えたが、第一印象は「少っ」。数えてみたら30台分程度しかなかった。これなら混んでて駐車するのが大変、というのもうなづける。

ようやく山頂到着!
先行していたカップルと思わずハイタッチしてお互い登頂を喜び合った。到着は13:45、Spaldingからおよそ1時間45分、スタートから3時間15分経過していた(誰だよ、2時間って言ってたのは^^;)
ピークらしきところはこんなカンジ。

左側は落ちたら真っ逆さまの断崖絶壁。
一番高いところに登ってポーズ!

一段低くなったその脇の岩に埋め込まれていたのがこれ。日本みたいに山頂に道標なんてないんです。

腕時計の高度計をチェック。ありゃ、随分足りない・・・

岩の上からサミットレイクを見下ろす(クリックで拡大表示します)。

山頂を後にして駐車場へ降りてみる。9月のLaborDayを最後に山頂はクローズ、と聞いていたので、トイレも閉鎖されているのは当然として、看板の類も全て外されていたのには驚いた。いや、もしかしたらシーズン中も何もないのかも・・。これはおそらく「この先山頂へ」みたいな看板(トレイルの入り口)があったと思われるけど、標高差で45mほどだが、九十九折につけられているので2,300mはあるかも。途中で息切れして座り込んでいる人も多い、というのもうなづける。

山頂で20分ほど遊んでからいよいよ下山。「またな」とは言わなかったけど。
帰路は山頂駐車場脇から一直線に道路に向かって降りていく。取りつきがわかりにくけれど、よくみると赤茶けた斜面にトレイルの痕跡が見て取れる。

ここは一気に降りて40分ほどで車道に出た。ここまで下りてくると随分と気温が上がったような気がした。ちなみに車道から見たトレイルの入り口には何の看板もない。うっかりすると見落とすこと間違いない。

ちなみにこのトレイルを降りずとも、車道を通って(時折ショートカットしながら)降りる人も多いようだ。先のカップルも車道を通って降りて行ったようだった。
閉ざされたゲートとその向こうに見えるMt.Evans。
また来ることはあるのかな?

・・ここで星撮影したらとんでもない一枚が撮れそうな予感。
4000m超で撮影なんて心躍るなぁ・・・。でも夜間立ち入り出来るのかなぁ。
明日はユタ州への大移動です。
2019アメリカ旅行-その4(一路ユタへ)へ続く。
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- 2019/09/26(木) 21:56:28|
- 旅行(海外)
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